伊集院静が語る大人の「たしなみ」
たまに買う週刊現代。 電車で読む本がないときにね。
エコノミスト中原圭介の連載はいつも好きだけど
今回は伊集院静の連載がこころにしみました。
連載「それがどうした〜男たちの流儀〜」というのだけど
自分用メモに一部抜粋。
ちなみに、伊集院氏は仙台在住で
お世話になっているご近所家族の娘さんが地震でなくなったことにふれている回なのです。
第84回「大人の男が死に接して取るべき姿」
「(前略)〜大人の男にとって恥ずかしいことのひとつに迂闊な行動をすることが挙げられる。
相手が悲しみの喪に服しているのにも気づかず、礼を外す態度をとることが人間にはある。
以前にも書いたが、世の中というものは不幸の底にある者と幸福の絶頂にある者が隣り合わせて路上に立つことが日常起こるものだ。
だから大人の男はハシャグナというのだ。
夜、酔って大声で歌ったり、口笛を吹くなというのは、そういうことを戒めるために教えられてきたことなのだ。
人間の死の迎え方はさまざまであるが、尊ばれるべき立場にあるのは、その家族、近親者である。彼等に対する礼儀を外すことはやはり人間として許されるべきことではない。
悔みの言葉も態度もどんなに慎重に選んでも、近しい人を失した人にはおそらく足りないのが気遣いである。
幸せの形は共通点が多いが、哀しみのかたち、表情はひとつひとつが皆違っているし、他人には計れないということを承知しておくことだ。それがたしなみである。(攻略)」
「たしなみ」をミニマムかつ十分な言葉で説明されているなあと。
生きてるといろいろあるし、なんかうまく言えないけど、肝に命じようと思いました。
素直に感情を出すことを否定しているとかそういうことじゃなくね。
伊集院氏の文章は「女性なのに○○」「男なら△△」という表現が散見されうため、そういうのが気になる方もいるでしょうが、ずっと読んでいると、この人がいうのは別に男女差別とかでなく、違いを踏まえて互いに敬意を払い、そしておのおのが何かを引き受ける感じ、を旨としている、と私は思ってます。
なんて余分な注釈をつけてみる。
■
まー、それはそれとして。
「お願いランキング」のコンビ芸人が相方と交換日記。
今夜のダイノジに泣いてしまいました。
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著者の鈴木おさむは「ブスの瞳に恋してる」ですごいと思っていたけど
この人の、芸人に対する愛が感じられる作風が好きだなあと。